[ 前の30件 | 次の30件 ]
2005年10月03日
蒸気になって地球に留まっていた水分は、宇宙空間に吹き飛ばされることもなく、お互いが密度を濃くしながらその時を待っていた。それは宇宙の氷である。巨大な氷が雲に穴を開け、よどんでいた地上の空気を思い切り刺激した。それまでにぶつかってきた隕石や氷ではびくともしなかった雲と空気は、循環のスイッチを入れた。
人々が自分の過ちに気が付いたのは、崩壊が始まるかなり前。地上のはぐれペンギンになっていることに気が付いた一部の人々は声を上げ始めた。しかし、成人病と同じ。病の静かな進行は、人の動きをとめることは出来なかった。人々の歩みが速すぎたのだ。人々は地球をいじめすぎた。シカと葡萄の木の話を思い出す。人々は育んだ地球を人々は甘えるだけで、感謝の気持ちも何も忘れていた。地球は静かにゆっくりと、しかしとてつもなく大きな動きが始まった。
地球は微妙な揺らぎの上に、かろうじて存在する宇宙。水。水が液体のままで、存在できるのは、わずか100度しかない。殆んどの水は、蒸気か氷なのだ。地球の水は貴重品の塊。命そのもの。人々はそれに気づくことはなかった。微妙な揺らぎの幅はわずか100度Cしかないのだ。地球自体がガラス細工。人類の命はこのわずかな揺らぎの中に納まっている。宇宙の温度は、マイナス273度、上は無限。みずんお密度が、命の密度。
人類は何故、滅びの道を歩み始めたか。生まれてきたことは、人間にとって、幸福なのか。いつから、人は霊との語り合いができなくなったのだろう。忘れ物をしたのにどんどん走り出して、一体何を求めているのだろう。
降り注ぐ隕石。厚い雲に吸い込まれていった。氷の隕石、もっと言えば、宇宙の蒸気を集めた凍りガスの集合体、それは隕石ではないが、宇宙の命の源であった。青緑色をした透明な輝きの石。吸い寄せられた水蒸気は氷の隕石に成長していった。この透明な石が水を求めたのか、水がこの石を求めたのかは分からない。透明な石を包む氷の隕石もまた雲に降り注いだ。
光が降り注ぎ、土が深呼吸を始めた。太陽は昔のまま、容赦なく光を注ぐ。突き刺すような、嫉妬するような、激しさで。光を待ちわびたものにとっては、まさに落ちてくる光は恵みの雨だった。
マルコが手にしている剣は、古代の人の作だった。神よりの授かり物でもよい。今、マルコが生きている世界では、木製の武器すら満足に作ることは出来ない。そもそも武器が必要かどうかすらわからない。先祖代々ということになるだろうか、マルコは受け継いだ剣をただ持ち続けているだけだ。この剣を子孫に伝えることが与えられた使命のように。
マルコが軍を構えた。軍とは言ってもほんの数人のものだった。ただそれまでの人間と違うことは、軍を意識したことだ。暴力をコントロールする意志だ。自分の側の暴力と相手の側の暴力と、両方を意識したこと。
起源。始めの一歩。それが無いと落ち着かない。自分の存在に不安を抱く時、人はルーツを探し始める。人生を引き返し始めたときでもある。何かを始めるときも買い始点を設定したがるものだ。しかし、実態はなんとなくいつの間にかそれは始まっていたのに。
仮想空間に足を踏み入れる人がいる。旅人が見る村人は蜃気楼のようなものだ。旅人が勘違いして、そのまま住み着こうとすることがある。リアルとバーチャルが混在する。
この村の住人は、この村で生まれて育った訳ではない。紛れ込んでしまっただけなのだ。この村で死ぬ人も居ない。ゴーストの住む村でもない。似たようなところはある。
この村は空間的には閉じているが、時間的には異常な環境におかれている。時間軸がばらばら。目の前の人が同じ時間軸に乗っている訳ではないのだ。
新潟と長野と岐阜とがもっとも接近する峰峰の奥にぽっかりと開いた空間。それがこのききき村のあるところである。山部会が標高自体は大したこと無い。山には囲まれているがなだらかな高原の風情である。
気候的には大雨大雪には縁が無い、涼しげな1年である。
気候的には大雨大雪には縁が無い、涼しげな1年である。
紘子は元は教員をしていた。紘子の夫も教員である。考え方は堅実そのもの。それだけに気がつくと退屈な日々。自分探しであるまいが、久しぶりに山を歩いてみようと思って汽車に乗る。気がつくと道に迷っていた。紘子の親は、事業を心がけたが失敗して、追放された。紘子は美しく聡明ではあったが、幸せな育ち方をしたわけではない。紘子の身体はほっそりとしていて、肉感的なものでは決してなかった。整った顔と聡明な頭がなかったら、つまらないただ女だったかもしれない。一人旅は堅実主義の紘子の始めての冒険。
削除してください。
http://picaso.hp.infoseek.co.jp/
Story Begin
よく来たね。待ちかねたよ。お前は久しぶりの訪問者ということだ。門をくぐる前にこの村の話をしよう。ここには何人ものお前がいる小さなコミュニテイじゃ。お前が出会うのはお前自身じゃ。
人の悩みはなにかな。生まれる前と死んだ後そして生まれてから死ぬまでが一つも同居できないことだ。いくら気が合う相手にめぐり合えても心を移すことができないことだ。呆れるくらいに周りに人はいるのに。光の絶対速度と同じで、どのように人の波が押し寄せようが崩せない壁ということだ。
ここは仮想空間に浮かぶ一つの村。仮想空間における位置関係は宇宙のそれと同じく前後上下左右はなく、他のものとの不安定な相対関係を有するだけである。Ki3とそれ以外の存在との間の相互作用についても全く不安定なもので、長[おさ]の気まぐれに従うところが少々目立つ程度ではあるまいか。
Seven Gate
ここにくる途中、七つの世界を見てきたかな。「フラフテ」、「ヒポ」、「コラボ」、あとは何じゃったろうか。
七つの世界に交差する光と影にはきづいたかな。「ニフテ」、「エア」。七つの世界は気まぐれ。またすぐ消えるだろう。気にしないことじゃ。泡のようなもので今は何もない。ただの看板になっておる。
しかしお前の意志が働けば、泡もパワーを持つようになるだろう。お前の意思が人の心を集められるかもしれん。
Select & Regist
お前は何物かお前自身に対してはっきりさせることじゃ。自分を意識しなければお前自身に出会うことはできない。わかるか。
さてここでは一つの問題が出される。お前は今何を求めているか、何を強く意識しているかだ。
Nine Parts
ナインパーツが見えたらようやく村の中に入れたということじゃ。お前の世界観のマッピングを始めるに違いない。しかし、そのときは既にお前は迷路の中にいる。
Heart
物質主義に慣らされたお前は安心してここを通ることが出来る。邪心が芽生える。
Hell
お前は忘れていた恨み、、閉じ込めていた邪念、憎しみを取り出し始める。そして再び、お前は邪心の浄化を始める。なぜなのか。恐れがあるからか。自分の心がまだ見えていないからか。お前にはお前がなにものなのかまだ分からない。
Heaven
ここには何もない。他人の夢を眺めてもしようがない。人が追っている夢は本当に夢なのか。フリをしているだけ。
Message
お前はついにお前自身を語るときが来た。明日のお前にメッセージを送るのだ。
Story End
Lost Way
わたしは
道に迷う
気づいても
引き返せない
前も後ろも
見える景色は同じ
進んでいるのか
戻っているのか
何も分からない
ひたすら歩く
森
深い緑
谷川の音
林の涼しさ
山道
冷気
残雪
木漏れ日
緑ますます深く
山ますます奥まる
遠くに鳥の声
森さえも見えず
音さえも僅か
時は刻まず
無限の周回
かすかな記憶
かすかな意識
ただたださまよう
闇が途切れて
赤暗い空の下
朽ちた看板
ききき村
時空を越えて
舞い戻った
言い知れぬ
安らぎと不安
本当に戻れたのか
また闇が迫る
眠れる人が蘇る
化粧をした娘
髪を梳く
闇は音を包む
闇は私を包む
私は眠る
何かが始まる
YOUR LAST JOURNEY
--------------------------------------------------------------------------------
http://picaso.hp.infoseek.co.jp/
Story Begin
よく来たね。待ちかねたよ。お前は久しぶりの訪問者ということだ。門をくぐる前にこの村の話をしよう。ここには何人ものお前がいる小さなコミュニテイじゃ。お前が出会うのはお前自身じゃ。
人の悩みはなにかな。生まれる前と死んだ後そして生まれてから死ぬまでが一つも同居できないことだ。いくら気が合う相手にめぐり合えても心を移すことができないことだ。呆れるくらいに周りに人はいるのに。光の絶対速度と同じで、どのように人の波が押し寄せようが崩せない壁ということだ。
ここは仮想空間に浮かぶ一つの村。仮想空間における位置関係は宇宙のそれと同じく前後上下左右はなく、他のものとの不安定な相対関係を有するだけである。Ki3とそれ以外の存在との間の相互作用についても全く不安定なもので、長[おさ]の気まぐれに従うところが少々目立つ程度ではあるまいか。
Seven Gate
ここにくる途中、七つの世界を見てきたかな。「フラフテ」、「ヒポ」、「コラボ」、あとは何じゃったろうか。
七つの世界に交差する光と影にはきづいたかな。「ニフテ」、「エア」。七つの世界は気まぐれ。またすぐ消えるだろう。気にしないことじゃ。泡のようなもので今は何もない。ただの看板になっておる。
しかしお前の意志が働けば、泡もパワーを持つようになるだろう。お前の意思が人の心を集められるかもしれん。
Select & Regist
お前は何物かお前自身に対してはっきりさせることじゃ。自分を意識しなければお前自身に出会うことはできない。わかるか。
さてここでは一つの問題が出される。お前は今何を求めているか、何を強く意識しているかだ。
Nine Parts
ナインパーツが見えたらようやく村の中に入れたということじゃ。お前の世界観のマッピングを始めるに違いない。しかし、そのときは既にお前は迷路の中にいる。
Heart
物質主義に慣らされたお前は安心してここを通ることが出来る。邪心が芽生える。
Hell
お前は忘れていた恨み、、閉じ込めていた邪念、憎しみを取り出し始める。そして再び、お前は邪心の浄化を始める。なぜなのか。恐れがあるからか。自分の心がまだ見えていないからか。お前にはお前がなにものなのかまだ分からない。
Heaven
ここには何もない。他人の夢を眺めてもしようがない。人が追っている夢は本当に夢なのか。フリをしているだけ。
Message
お前はついにお前自身を語るときが来た。明日のお前にメッセージを送るのだ。
Story End
Lost Way
わたしは
道に迷う
気づいても
引き返せない
前も後ろも
見える景色は同じ
進んでいるのか
戻っているのか
何も分からない
ひたすら歩く
森
深い緑
谷川の音
林の涼しさ
山道
冷気
残雪
木漏れ日
緑ますます深く
山ますます奥まる
遠くに鳥の声
森さえも見えず
音さえも僅か
時は刻まず
無限の周回
かすかな記憶
かすかな意識
ただたださまよう
闇が途切れて
赤暗い空の下
朽ちた看板
ききき村
時空を越えて
舞い戻った
言い知れぬ
安らぎと不安
本当に戻れたのか
また闇が迫る
眠れる人が蘇る
化粧をした娘
髪を梳く
闇は音を包む
闇は私を包む
私は眠る
何かが始まる
YOUR LAST JOURNEY
--------------------------------------------------------------------------------
シータは既に35歳。1979年生まれ。でも心は19歳のまま。大人になりきれない。なりたくないのが本当のところ。
人が人の威厳を保てた時代は既に過去の話。人は自分たちが作り上げたガラス細工のような危なっかしい社会というシステムを持て余していた。社会が自らが崩壊するのは時間の問題でしかなかった。ジュラシックパークと言う興味深い映画が作られた。過去の生物を甦らせるというところが興味は惹かれるが、もっと単純なテーマ、巨大システムは手に負えないことの方がより興味深い。もしくはひとたび暴走を始めたシステムはシステム自体の崩壊を待つしかないと言う始点でも良い。
恐竜は何故巨大化したかを研究している人間。しかし、後世からみれば、同じように頭でっかちに進んだかが問われることになる。人間は何を求めていたのか。人間の欲望の先にあったのは何か。簡単なことである。人間は誰もそんな欲望など持っていない。妄想している人間が居ても、それが社会の営みとは関係ない。暴走を始めたのは人間が作ったシステム。操られるように走るしかなかった人間は最大の被害者。システムの奴隷。
恐竜は何故巨大化したかを研究している人間。しかし、後世からみれば、同じように頭でっかちに進んだかが問われることになる。人間は何を求めていたのか。人間の欲望の先にあったのは何か。簡単なことである。人間は誰もそんな欲望など持っていない。妄想している人間が居ても、それが社会の営みとは関係ない。暴走を始めたのは人間が作ったシステム。操られるように走るしかなかった人間は最大の被害者。システムの奴隷。
地球は温まっているのか、冷めているのか。誰にも分からない。暖かいと寒いを行ったり来たりしている。人間の作ったシステムがどれくらい影響したか。とにかく、地球は雲で覆われた。雲は太陽の熱を遮蔽した。蒸気、雨、雪の循環は途絶えた。雲が晴れるとき、砂漠化を始めるか、海洋を始めるか、二つに一つであった。蒸気が飛び散り、砂漠が顔を出しても、水の循環が始まって、海洋が顔をだして、どちらに転んでもおかしくない。どの道、最後は砂漠になるのだから。
人類が滅び、文明が絶えて、久しく時が過ぎたころ。それでも人間は抗争に明け暮れていた。自分たちが直面していることも意味も分からないまま。遠くの昔に、失敗を認識していたが、生き残るには、より安全な場所、高原の緑地を求めていた。にわか作りのシステム、建造物は殆んど途中で頓挫した。古代文明とされたところが水没するには半世紀かかった。半世紀掛けて、ようやく人間は何を捨てるべきかを悟った。正確に言えば、そのような想いに達することの出来た集団があったと言うことだ。
厚い雲の下で生き延びた植物。句も晴れるのを待っていたかのように、光を奪う戦いの第二ラウンドを始めた。厚い雲の下の光ではまともに組織を維持するだけのエネルギーは得られなかった。菌に冒されることの無かった木々は成長、そして戦いを続けた。
[ 前の30件 | 次の30件 ]